道場訓十箇条 竹田誠一郎 撰
- 道場に出入りの際は、必ず一礼すべし。
- 稽古着は常に清潔を保ち、だらしなき服装をせざること。
- 礼を重んじ、姿勢を正しく保つべし。
- 稽古中はみだりに私語を慎むべし。
- 飲食直後の激しき稽古は慎むべし。
- 酒気を帯びて道場に入るべからず。
- 竹刀・防具は己の分身なり、粗略に扱うべからず。
- 道場内は常に清浄を保つべし。
- 他流を謗らず、互いに技を高め合うべし。
- 短気を戒め、心穏やかに稽古に臨むべし。
大場文龍先生 遺訓
剣道は五十を過ぎてから、ようやく本当の修行が始まる。若いうちは力に頼るが、歳を重ねるほどに、心で剣を使うことを学ぶ。
私は剣道の基礎を体で覚えるのに、三十年を要した。
六十を過ぎれば足腰は弱くなる。だからこそ、心を鍛えねばならない。心を働かせて、弱さを補うよう努めた。
七十になれば、身体全体が弱くなる。だからこそ動かぬ心こそが、最大の武器となる。
八十を過ぎた今も、心の中に雑念を入れぬよう、日々修行している。
大場文龍 略歴
1898年(明治31年)生まれ ― 1979年(昭和54年)没。剣道範士九段。「平成の剣聖」とも称される。昭和42年、竹田誠一郎に請われて竹心道場師範に就任。多くの剣士を世に送り出した。座右の銘は「剣徳正世(剣徳もて世を正す)」。